日本応用数理学会 (JSIAM)
「数理的技法による情報セキュリティ」研究部会 (FAIS)

日本応用数理学会2008年春の研究部会連合発表会



           日本応用数理学会2008年春の研究部会連合発表会
      「数理的技法による情報セキュリティ」(FAIS)セッション


表記の研究集会を下記のとおり開催しますので, ご案内申し上げます. 

【日時】

  2008年3月8日(土) 15:00--18:00

  なお, 研究部会連合発表会の全体の開催期間は
  2008年3月8日(土)〜9日(日) 9:00--18:00 となっております. 

【会場】

  首都大学東京 南大沢キャンパス 12号館 (東京都八王子市南大沢)

  アクセス: http://www.tmu.ac.jp/access.html#access_minamiosawa  

【参加費】(予定)

  学生会員   ¥0,     一般会員   ¥1,000
  学生非会員 ¥1,000, 一般非会員 ¥2,000

【講演申込】

  締め切りました. 
  参考: 講演募集のご案内 
        http://fais.jsiam.org/2008-spring-jsiam-cfp.html

【プログラム】(○: 登壇者)

  3月8日(土)

  座長: Reynald Affeldt (産業技術総合研究所 情報セキュリティ研究センター)

  15:00--15:50 
  [FAIS 特別講演] Computational soundness of observational equivalence
  ○Hubert Comon-Lundh (Ecole Normale Superieure de Cachan/
                        産業技術総合研究所 情報セキュリティ研究センター)
    講演資料

  15:50--16:00
  休憩

  16:00--16:20
  計算論的に健全な形式的再暗号化
  ○川本 裕輔 (東京大学大学院情報理工学系研究科)
    櫻田 英樹 (NTT コミュニケーション科学基礎研究所)
    萩谷 昌己 (東京大学大学院情報理工学系研究科/
               NTT コミュニケーション科学基礎研究所)
    講演資料

  16:20--16:40
  ブラインド署名の計算論的に健全な形式化
  ○櫻田 英樹 (NTT コミュニケーション科学基礎研究所)
    萩谷 昌己 (東京大学大学院情報理工学系研究科/
               NTT コミュニケーション科学基礎研究所)
    講演資料

  16:40--17:00
  CryptoVerif のための Authenticated Encryption の
  安全性の定式化に関する考察
  ○荒井 研一 (信州大学大学院総合工学系研究科システム開発専攻)
   岡崎 裕之 (信州大学大学院工学系研究科情報工学専攻)
   不破 泰   (信州大学大学院工学系研究科情報工学専攻)
    講演資料

  17:00--17:20
  Blanchet フレームワークにおけるCDH仮定の定式化方針について
  ○花谷 嘉一 ((株)東芝 研究開発センター)
    國分 雄一 (電気通信大学)
    米山 一樹 (電気通信大学)
    太田 和夫 (電気通信大学)
    講演資料

  17:20--17:40
  CryptoVerifによるブロック暗号の安全性自動証明
  ○大熊 建司   ((株)東芝 研究開発センター)
    村谷 博文   ((株)東芝 研究開発センター)
    花谷 嘉一   ((株)東芝 研究開発センター)
    古田 憲一郎 ((株)東芝 研究開発センター)
    講演資料

  17:40--18:00
  Task-PIOA: 電子署名に対する能動的攻撃者の扱いについて
  ○米山 一樹 (電気通信大学)
    講演資料

【備考】

    1. 3月8日(土) 13:40--14:40には, 栗田太郎氏(フェリカネットワークス株式会社)
       による研究部会連合発表会 総合講演
       「携帯電話組込み用'モバイル FeliCa IC チップ'開発における数理的技法
         の適用」が予定されています. 

    2. また, 同日 9:00--12:00には「数論アルゴリズムとその応用」(JANT)研究部会
       のセッションがございます. 

    3. プログラムは随時更新します. 
       最新情報は下記のホームページに掲載いたします. 

        FAIS ホームページ: 
          http://fais.jsiam.org/

        2008年春の研究部会連合発表会ホームページ(準備中): 
          http://www.jsiam.org/modules/eguide01/event.php?eid=36

【問い合わせ先】

    塚田恭章
    NTTコミュニケーション科学基礎研究所
    tsukada(at)theory.brl.ntt.co.jp

【講演概要】

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  Computational soundness of observational equivalence
  ○Hubert Comon-Lundh (Ecole Normale Superieure de Cachan/
                        産業技術総合研究所 情報セキュリティ研究センター)

  [講演概要] 
  Security properties are often defined as computational
  indistinguishability: an attacker cannot make any
  difference between an ideal functionality and the actual
  implementation.  A typical example is confidentiality:
  replacing the secret data by a random number, an
  attacker should not be able to tell if he is interacting
  with the protocol using the secret or with the one using
  the random number.  A popular property, universal
  composability, is typically an indistinguishability
  property.  There is a similar notion in the area of
  process algebras, which is called observational
  equivalence: two processes are observationally
  equivalent if, in any context, they can equally output a
  signal on a designated channel.  We show that these two
  notions are related: observational equivalence implies
  indistinguishability, under some standard security
  assumptions. This means that proving security can be
  performed at the process algebra level, for which there
  are some automatic verification tools.

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  計算論的に健全な形式的再暗号化
    川本 裕輔 (東京大学大学院情報理工学系研究科)
    櫻田 英樹 (NTT コミュニケーション科学基礎研究所)
    萩谷 昌己 (東京大学大学院情報理工学系研究科/
               NTT コミュニケーション科学基礎研究所)

  [講演概要] 
   再暗号化可能な暗号方式を用いたプロトコルを解析するため
  の形式的手法を提案する。具体的には、Abadi-Rogaway 流の形
  式化において乱数の合成を扱う新しい方法を導入し、この方法
  を用いて再暗号化可能な暗号方式を形式化する。さらに、
  IND-RCCA 安全性と乱数合成の安全性を用いて、我々の形式化
  が計算論的に健全であることを示す。

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  ブラインド署名の計算論的に健全な形式化
    櫻田 英樹 (NTT コミュニケーション科学基礎研究所)
    萩谷 昌己 (東京大学大学院情報理工学系研究科/
               NTT コミュニケーション科学基礎研究所)

  [講演概要] 
   ブラインド署名は電子投票や電子現金などのプロトコルにお
  けるプライバシ保護に重要な役割を果たしており、ブラインド
  署名を用いたプロトコルを記号的モデルで解析する研究も行わ
  れている。しかし、記号的モデルにおけるブラインド署名の定
  式化の妥当性(健全性)についてはこれまで明らかにされてこ
  なかった。本発表では、ブラインド署名を扱うことのできる記
  号モデルを提案し、その計算論的健全性について述べる。

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  CryptoVerif のための Authenticated Encryption の
  安全性の定式化に関する考察 
    荒井 研一 (信州大学大学院総合工学系研究科システム開発専攻)
   岡崎 裕之 (信州大学大学院工学系研究科情報工学専攻)
   不破 泰   (信州大学大学院工学系研究科情報工学専攻)

  [講演概要] 
   Blanchet らは,計算論的モデルにおいて,ゲームを用いて安
  全性を証明する手法を記号論的モデルに適応し,計算論的安全
  性を数学的技法で自動証明することに成功した.Blanchet ら
  は,提案手法を実装したプログラムである CryptoVerif を公
  開している.
   一方,Authenticated Encryption とは,メッセージ秘匿と
  メッセージ認証の機能を併せ持つ共通鍵暗号方式である.
   本発表では,CryptoVerif における Authenticated
  Encryption の安全性の定式化に関する考察を行う.

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  Blanchet フレームワークにおけるCDH仮定の定式化方針について
    花谷 嘉一 ((株)東芝 研究開発センター)
    國分 雄一 (電気通信大学)
    米山 一樹 (電気通信大学)
    太田 和夫 (電気通信大学)

  [講演概要] 
   暗号プロトコルの安全性を形式的に検証する手法の一種であ
  るBlanchet のフレームワークにおいて,計算量的仮定の定式
  化は,証明結果の正当性に影響を与える重要な作業である.し
  かし,定式化の際には,人間が記述の作成,評価を行う必要が
  あるため,手間がかかるだけでなく,ミスを犯す可能性がある.
   もし,計算量的仮定の定式化を行う回数を最小限に抑えるこ
  とができれば上記の問題を改善することができるが,そのよう
  な手法は明確に議論されていなかった.
   本発表では,主要な計算量的仮定の1つであるCDH仮定を
  例に,様々な安全性の検証に使いまわすことができる定式化の
  方針を探り,定式化の際の問題の改善を試みる.

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  CryptoVerifによるブロック暗号の安全性自動証明
    大熊 建司   ((株)東芝 研究開発センター)
    村谷 博文   ((株)東芝 研究開発センター)
    花谷 嘉一   ((株)東芝 研究開発センター)
    古田 憲一郎 ((株)東芝 研究開発センター)

  [講演概要] 
   暗号プロトコルの安全性証明を自動的に生成する手法として
  Blanchet-Pointcheval 法が提案されており、Blanchet はこの
  手法を実現するソフトウェア CryptoVerif を公開している。
  このソフトウェアを用いて、Bellare-Rogaway による公開鍵暗
  号や Full-Domain-Hash 署名に対して安全性証明が生成されて
  いる。我々は、同手法がブロック暗号に対しても有効であるこ
  とを示すため、CryptoVerif による Luby-Rackoff の擬ランダ
  ム置換に対する安全性証明の生成を確認する。同手法は、近年
  提案されている Tweakable ブロック暗号の構成に対しても有
  効である。

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  Task-PIOA: 電子署名に対する能動的攻撃者の扱いについて
    米山 一樹 (電気通信大学)

  [講演概要] 
   これまでの事例研究では能動的攻撃者に対する安全性を解析
  した例が存在しないため,task-PIOA フレームワークにおける
  能動的攻撃者の扱い方には不明な点が多い.ここでいう能動的
  攻撃者とは,パブリックに得られる情報以外の情報を何らかの
  手段で利用して攻撃を行う攻撃者を指す.本研究では,電子署
  名に対する能動的攻撃者の一種である選択文書攻撃を行う署名
  偽造者の task-PIOA としての定式化を提案する.また,実際
  に FDH 署名の安全性証明への適用を考察する.そのための準
  備として,必要な計算量的仮定(一方向性)の task-PIOA フ
  レームワークでの定式化を示す.

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最終更新: 2008.3.31
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