日本応用数理学会 (JSIAM)
「数理的技法による情報セキュリティ」研究部会 (FAIS)

日本応用数理学会2020年度年会FAISオーガナイズド・セッション


                      日本応用数理学会2020年度年会
                「数理的技法による情報セキュリティ」(FAIS)
                       オーガナイズド・セッション

日本応用数理学会2020年度年会が2020年9月8日(火)~2020年9月10日(木)に
オンライン形式で開催されます:

       年会webページ
       https://annual2020.jsiam.org/

「数理的技法による情報セキュリティ」(FAIS)研究部会も, 下記の日程で
オーガナイズド・セッション(OS)を開催いたします:

【日時】

  9月8日(火) 14:50-16:10 および 16:20-17:40 (各80分)

【会場】

  オンライン開催

【参加方法】

  年会webページをご覧ください.

★今回は佐々木悠様(NTT)に整数線形計画を用いた差分解読の 差分パス探索について招待講演をお願いしております!★
【プログラム】 下記の2セッションを予定しています. 研究部会OS: 数理的技法による情報セキュリティ(1) [9月8日:14:50-16:10:E] 座長: 米山 一樹 (茨城大学) ★招待講演(60分)★ 整数線形計画を用いた差分解読の差分パス探索 ○佐々木 悠 (NTT) 研究部会OS: 数理的技法による情報セキュリティ(2) [9月8日:16:20-17:40:E] 座長: 山本 光晴 (千葉大学) 多変数多項式暗号方式に対する代数攻撃を用いた安全性解析 池松 泰彦 (九州大学), ◯中村 周平 (日本大学) DeepSecを用いた可換性をもつ関数の形式化 ○野口 凌雅 (茨城大学), 米山 一樹 (茨城大学) ProVerif を用いた MD 変換の形式化 ○吉村 東悟 (信州大学), 荒井 研一 (長崎大学大学院工学研究科), 岡崎 裕之 (信州大学), 布田 裕一 (東京工科大学コンピュータサイエンス学部), 三重野 武彦 (エプソンアヴァシス株式会社) 【講演概要】 ★招待講演★ 整数線形計画を用いた差分解読の差分パス探索 ○佐々木 悠 (NTT) [概要] 共通鍵暗号を設計する際, 設計者は安全性評価を示す必要がある. 特に, 最 も基礎的な解読法の一つである差分解読に対する安全性は, 設計者が最低限 評価するべき対象として広く認識されている. 近年, 様々な演算構造に汎用 的に適用できる評価ツールとして整数線形計画を用いた評価手法が広く利用 されている. 本講演では, 差分解読の最適な差分経路探索問題を整数線形計 画による最適解探索問題に変換する方法を説明し, ケーススタディとして AES, SKINNY, Simonなどいくつかのブロック暗号に適用する. -------------------------------------------------------------------------- 多変数多項式暗号方式に対する代数攻撃を用いた安全性解析 池松 泰彦 (九州大学), ◯中村 周平 (日本大学) [概要] 本研究は耐量子暗号の候補である多変数多項式暗号に関する研究であり, 講 演では"Theoretical Computer Science 2020"においてJiahui Chenらによ り提案された多変数多項式暗号に対する攻撃手法について説明する. 特に, 線形代数と代数攻撃を組み合わせた攻撃により設定された80-bitパラメータ が約25bitsの計算量で解くことができることをみる. -------------------------------------------------------------------------- DeepSecを用いた可換性をもつ関数の形式化 ○野口 凌雅 (茨城大学), 米山 一樹 (茨城大学) [概要] DeepSecは, 暗号プロトコルに対する識別不可能性を検証する形式検証ツー ルであり, トレース等価性とセッション等価性を扱うことができ, 停止性を 保証しているという 特徴がある. しかし, 文法による制限から指数関数や XOR関数といった可換性をもつ関数の形式化の例は知られていない. 本発表 では, DeepSecによる可換性をもつ関数の形式化の提案を行う. -------------------------------------------------------------------------- ProVerif を用いた MD 変換の形式化 ○吉村 東悟 (信州大学), 荒井 研一 (長崎大学大学院工学研究科), 岡崎 裕之 (信州大学), 布田 裕一 (東京工科大学コンピュータサイエンス学部), 三重野 武彦 (エプソンアヴァシス株式会社) [概要] 本稿では, SCIS2020で発表した『ProVerif を用いた MD 変換の形式化』の 形式化手法を改善し, パディングの形式化とProVerif version2.01 でサポー トされた 自然数型「nat」を使用した形式化を行った. また, MD 変換によ る計算結果が暗号学的ハッシュ関数の安全性要件を満たすことを検証する. 【問い合わせ先】 FAIS幹事団 fais-kanji@ml.jsiam.org (下記幹事団に届きます) 代表: 吉田 真紀(情報通信研究機構) 幹事(五十音順): 櫻田 英樹(日本電信電話(株) NTTコミュニケーション科学基礎研究所) 花谷 嘉一((株)東芝 研究開発センター) 山本 光晴(千葉大学 大学院理学研究院) 米山 一樹(茨城大学 工学部 情報工学科)

FAISホームページ
http://fais.jsiam.org/